HHRRをつくる その3(3Dプリント編)
3Dプリンター持ってません。
HHRRをこの世に引きずり出すのだぁなどと息巻いたものの僕は3Dプリンターを持ってないのです。必然的に3Dプリントサービスを利用することになりますが、今回は「DMM.make」でお願いしました。
CADソフトで作ったデータをSTLというファイル形式で保存しておき、事前に利用登録したDMM.makeのサイトで発注します。
発注画面にプリント可能なデータかをチェックするソフトへのリンクがあったりしてユーザーフレンドリー。
プリントにはさまざまな素材を選択できますが、モデルの大きさや形状によって使える種類に制限があります。今回はもっとも安価なナイロンを選択しました。
データをアップロードすると使用可能な各素材での見積もり金額が表示されるわけですが……高い。高いぞ。バカ高い。
3Dプリントサービスはどこもモデルの容積によって値段が決まるようです。HHRRは素材の量こそ少ないものの容積がとても大きいため、思っていたよりはるかに高額になってしまいました。
ちょっと迷いましたが、ここまでやって撤退などできようものか。清水の舞台で舞い踊るつもりでポチりました。発注当時、ナイロン素材のプリントに遅延がある旨のアナウンスがあったので気長に待つことに。
結局それほど待たされることもなく、発注からちょうど10日でブツがやってきました。それがこちら。
いいんじゃない!?
データで作ったものが手に取れるモノとなって出現したことに軽い感動を覚えます。ようこそ物理現実へ。
ナイロン素材で厚さは2mm。設計したときは薄すぎかな?と思っていましたがちょうどいい感じ。あまり分厚いと高価になるし重くなってしまいますのでね。
表面はややざらざらしていて、プラスチックより少し柔らかい。3Dプリントの積層跡はほぼありませんでした。家庭用の3Dプリンターとは精度が違うのか、積層後に軽く表面処理してくれたのかはわかりませんが、品質は高いと感じました。
HHKBに対するパームレストとしての収まりはこう。
絶妙の傾斜が再現できています。
そしてキーボードルーフとしてはこう。
キーキャップとの干渉もなく、上面をびしっと覆ってくれます。
結果としては、僕が画策した工作としては異例なほどうまくいきました。(実際作ったのはDMM.makeですが)
オノレの不器用さ、デザインセンスのなさは重々承知、だからこそ「こんなふうにできたらいいな」と思っていたものがそのとおり出来上がったときの嬉しさはひとしおです。
次回はこの躯体に装飾をほどこしていきます。
つづく。