キーテスターをキーボードにしてみる
おひさしぶりです。
Cherryキースイッチには互換品も含めてさまざまな種類がありますが、キーボード関連の商品を見て回っているとこういうものを見かけます。
何種類ものキースイッチがまとめられていて、打ち心地を試せる『キーテスター』などと呼ばれるものです。
これを見ていると「これがこのままちっちゃなキーボードだったらなぁ」と思いませんか?
そうしてみます。
今回使うパーツのほぼ全部です。キーテスターに付属のキースイッチは種類がバラバラなので、中華製の茶軸を10ヶほど購入。配線用にスズメッキ線。
いちばん大事なのは写真左の『USBスイッチケーブル』です。
これは何かというと、
- 本製品は各種モーメンタリスイッチ(押しているときだけONとなるスイッチ)を結線して、あらかじめに設定ソフトウェアで割り当てた操作をスイッチ操作によって行うことができる、自作入力装置用のUSBケーブルです。
- キーボード、マウス操作に加え、マルチメディアキー、ゲームパッドの機能を割り当てることが可能です。
- 設定はケーブルのUSBコネクタ内部に記憶され、入力時にソフトウェアの起動や常駐は必要ありません。
というものです。特に最後の「設定がコネクタ内部に書き込まれる」という仕様がすごいですね。別のパソコンに繋いでも設定したとおりに使えるわけです。
それでは工作開始。
まずはキーテスターの台部分にリューターで配線用の溝を彫ります。
次にスイッチケーブルの被覆を長めに剥いて、マステで仮固定しつつ各配線を必要な長さに切っていきます。このとき、黒(GND)以外の線は適当に使って大丈夫です。どの色に何の機能を割り当てるかはソフトで自由に決められるので。
最初の太い被覆を剥くとき固着防止の粉がいっぱい出てきますのでご注意。あと、キースイッチの下部についている樹脂製の「足」は配線とハンダ作業のじゃまになるのであらかじめカットしてあります。
配線用に彫った溝を通るように、各色のリード線をハンダづけ。
残ったスイッチの端子すべてをスズメッキ線でつないで黒(GND)にハンダづけ。1か所ショートしそうだったので被覆ありの電線を使っています。
ザ☆空中配線。
これで本体としては形になりました。
台座はカマボコ板を加工しようと思っていたのですが、キーテスターの透明感を損なうのがもったいないような気がしたので…
アクリル材の通販・加工サイトで作ってもらいました。
ものすごい透明感だ!
お願いしたのはこちらのショップ。
サイト上でCADっぽくパーツの図面を引くと見積もりが出るという便利さ。側面磨きあり、送料込みで1200円しないくらいでした。
スイッチケーブルの固定はグルーガンでひとマス埋めるかたちとしました。スイッチ部分と台座の固定は強力両面テープで。
はい、完成!
裏返すとヤバい空中配線のヤバさが一望のもとに。
HHKBとの大きさ比較はこんな感じです。
6つのキーに何の機能を割り当てるかはルートアールの製品ページで配布されているソフトで簡単に設定できます。
単純な文字や数字の入力はもちろん、ctrl、alt、shift、windowsの各キーとの同時押し、長押し・短押しも設定できます。有能。
僕は6つのキーにカーソルキーとctrl+x(カット)、ctrl+v(ペースト)を割り当てて使っています。こまごましたファイル移動が便利になりました。
簡単に作れる6キープログラマブルキーボード、アイデアしだいでほかにも有用な使い方があるかもしれません。
それではまた、次回の工作で。